ガラクチトール

ガラクチトール

(2R,3S,4R,5S)-hexane-1,2,3,4,5,6-hexol

別称
D-galactitol、ズルシット、ズルシトール
識別情報
CAS登録番号 608-66-2
PubChem 11850
ChemSpider 11357
日化辞番号 J7.011D
  • O[C@H]([C@@H](O)CO)[C@@H](O)[C@H](O)CO
  • InChI=1S/C6H14O6/c7-1-3(9)5(11)6(12)4(10)2-8/h3-12H,1-2H2/t3-,4+,5+,6-
    Key: FBPFZTCFMRRESA-GUCUJZIJSA-N
  • InChI=1/C6H14O6/c7-1-3(9)5(11)6(12)4(10)2-8/h3-12H,1-2H2/t3-,4+,5+,6-
    Key: FBPFZTCFMRRESA-GUCUJZIJBM
特性
化学式 C6H14O6
モル質量 182.17 g mol−1
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ガラクチトール (galactitol) あるいはズルシトール (dulcitol) は、糖アルコールの一種で、ガラクトース還元生成物である[1]ガラクトース血症の一種であるガラクトキナーゼ欠損症(英語版)の患者では、水晶体での過剰なガラクチトールの生成により白内障が引き起こされる[2]

ガラクチトールは、アルドースレダクターゼにより触媒される反応でガラクトースから生産される。ガラクトースは、二糖であるラクトースグルコースとガラクトースに代謝されることで作り出される。

その他の一般的なガラクトース代謝異常は、常染色体劣性疾患であるガラクトース-1-リン酸ウリジリルトランスフェラーゼの欠損であり、この欠損によりガラクトース-1-リン酸およびガラクトースの濃度が上昇することによっても、ガラクチトールは蓄積する。ガラクトース-1-リン酸ウリジリルトランスフェラーゼ欠損症による毒性は、ガラクチトールの蓄積による白内障に加え、肝脾腫大症や精神遅滞とも関連している。

脚注

  1. ^ “dulcitol - Compound Summary”. National Center for Biotechnology Information. 2008年8月6日閲覧。
  2. ^ Roth, KS (2007年9月10日). “Galactokinase Deficiency”. eMedicine. WebMD. 2008年8月8日閲覧。
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