バート・ソマー
バート・ソマー Bert Sommer | |
---|---|
バート・ソマー(1970年) | |
基本情報 | |
生誕 | 1949年2月7日 |
出身地 | アメリカ合衆国 ニューヨーク |
死没 | (1990-07-23) 1990年7月23日(41歳没) アメリカ合衆国 ニューヨーク州トロイ |
ジャンル | フォーク、ロック、バロック・ポップ |
職業 | ミュージシャン、シンガーソングライター |
担当楽器 | ボーカル、ギター |
活動期間 | 1960年代 - 1970年代 |
レーベル | キャピトル・レコード、EMI |
共同作業者 | レフト・バンク |
公式サイト | www |
バート・ソマー(Bert Sommer、1949年2月7日 - 1990年7月23日[1])は、アメリカ合衆国のフォークシンガー。1969年のウッドストック・フェスティバルの出演者のひとり。ウッドストックでは、フェスティバルのことを歌った「We're All Playing In The Same Band」という曲を作り[2]、この曲は1970年9月12日付のBillboard Hot 100 チャートで48位まで上昇した。
経歴
ニューヨーク州ロングアイランド出身のソマーは、十代から音楽活動を始めていた[3]。
1966年に「いとしのルネ (Walk Away Renée)」をヒットさせていたバロック・ポップ・グループ、レフト・バンクのソングライターでキーボード奏者だったマイケル・ブラウン (Michael Brown)が、1967年にバンドの他のメンバーと対立し、セッションミュージシャンを使ってからレフト・バンク名義のシングル盤「"Ivy Ivy" / "And Suddenly"」を制作した際、ボーカルとしてこれに参加し、共作者にも名を連ねた[4][5]。
ソマーは、1968年にミュージカル『ヘアー』のオリジナル・ブロードウェイ公演のキャストとなり、ウーフ (Woof)役を演じた。膨らむような長髪にしたソマーの頭の写真は、この公演のパンフレット類に使用された[4]。
キャピトル・レコードと契約して1969年に最初のアルバムを発表していたソマーは、キャピトルの副社長を辞めてウッドストック・フェスティバルの事業に乗り出していたアーティー・コーンフェルド (Artie Kornfeld)に誘われ、フェスティバルに参加することになった[3]。『ヴィレッジ・ヴォイス』誌に募集広告を出して揃えた2人のミュージシャンを従えて、ソマーはウッドストック・フェスティバルの初日に登場。10曲を演奏し、特にサイモン&ガーファンクルの曲「アメリカ」を演奏した際にはスタンディングオベーションが起こった[2][3]。
ウッドストックでの評判は、翌年の「We're All Playing In The Same Band」のヒットに繋がったが、ソマーにとって不運なことに、ウッドストックのライブ盤や映画の制作権は、最終的にワーナー・ブラザース・レコード及びワーナー・ブラザースに渡り、キャピトルと契約していたソマーの演奏は、ライブ盤にも、映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』(1970年)にも収録されなかった[3]。ウッドストックへの出演をきっかけに有名になったミュージシャンやバンドが数多くいた一方で、出演し、好評を博したにもかかわらず記録に残されなかったソマーは、やがて「ウッドストックの忘れられた男」となっていった[3]。
1970年代のソマーは、音楽活動を続けたものの表舞台には立てず、俳優業も続けていた[3]。1976年には子ども向けのテレビ番組『The Krofft Supershow』に、番組の中心となるロック・バンド「Kaptain Kool and the Kongs」のメンバーのひとりフラットブッシュ (Flatbush)として出演したが、この番組の第2シーズンには出演しなかった[4]。
その後、ソマーはニューヨーク州オールバニに定住し、地元で音楽活動を続けた[3]。
ソマーは、永く呼吸器疾患を患っていたが、闘病の末、1990年7月23日にニューヨーク州トロイで没した。1990年6月11日に、友人でドラマーのジョニー・ラブ (Johnny Rabb)とトロイで演奏したのが、最後の公演となった[3]。
ディスコグラフィ
スタジオ・アルバム
- The Road To Travel (1969年、Capitol)
- 『インサイド』 - Inside Bert Sommer (1970年、Eleuthera)
- 『バート・ソマー』 - Bert Sommer (1970年、Buddha)
- Bert Sommer (1977年、Capitol)
参加コンピレーション・アルバム
- Woodstock: 40 Years on: Back to Yasgur's Farm (2009年、Rhino) ※ウッドストックにおける演奏を3曲収録したボックスセット
出典・脚注
- ^ 後掲の「ウォールストリート・ジャーナル」紙の記事では6月23日没と解せる記述があるが、公式サイトの記述を尊重する。
- ^ a b “Bert Sommer at Woodstock!”. Victor Kahn. 2011年10月22日閲覧。
- ^ a b c d e f g h Fusilli, Jim (2009年8月6日). “Woodstock’s Forgotten Man”. Wall Street Journal. http://online.wsj.com/article/SB10001424052970204313604574330730802526224.html 2011年11月21日閲覧。
- ^ a b c “In Memory of Bert Sommer”. Victor Kahn. 2011年11月21日閲覧。
- ^ “Tom Finn Interview - Part 1”. YouTube. 2010年4月12日閲覧。 - ソマーへの言及は6分20秒あたり
外部リンク
- 公式ウェブサイト
- Bert Sommer Performance of "Jennifer" at Woodstock 1969 - YouTube
- The Wall Street Journal August 6, 2009: "Woodstock's Forgotten Man"
- ABC News Article (August 15, 2009): "Do You Remember Bert Sommer?"
- バート・ソマー - Discogs
ウッドストック・フェスティバル - 1969年8月 | |
---|---|
主催者: マイケル・ラング | ジョン・P・ロバーツ | ジョエル・ローズマン | アーティー・コーンフェルド | |
15日 | |
16日 - 17日 | ザ・クイル | カントリー・ジョー・マクドナルド | ジョン・セバスチャン | サンタナ | キーフ・ハートリー・バンド | インクレディブル・ストリング・バンド | キャンド・ヒート | マウンテン | グレイトフル・デッド | クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル | ジャニス・ジョプリン | スライ&ザ・ファミリー・ストーン | ザ・フー | ジェファーソン・エアプレイン |
17日 - 18日 | グリース・バンド | ジョー・コッカー | カントリー・ジョー・アンド・ザ・フィッシュ | テン・イヤーズ・アフター | ザ・バンド | ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズ | ジョニー・ウィンター/エドガー・ウィンター | クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング | ポール・バターフィールド・ブルース・バンド | シャ・ナ・ナ | ジミ・ヘンドリックス |
関連事項 | マックス・ヤスガー | 演奏とイベント一覧 | 映画『ウッドストックがやってくる!』 | 映画『ウッドストック/愛と平和と音楽の三日間』 | ウッドストック (曲) |
- 表示
- 編集