夜のガスパール
この項目では、ルイ・ベルトランの詩集について説明しています。モーリス・ラヴェル作曲のピアノ組曲については「夜のガスパール (ラヴェル)」をご覧ください。 |
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『夜のガスパール』(よるのガスパール、Gaspard de la nuit)は、フランスの詩人ルイ・ベルトラン(英語版)による詩集である。
モーリス・ラヴェルが作曲したピアノ独奏のための同名の組曲は、この詩集に収められた3篇の詩を題材としている。
概要
『夜のガスパール』は、ルイ・ベルトラン(雅号アロイジウス、1807年 - 1841年)の遺作詩集である。ベルトランは生前は無名だったが、没後再評価された。
1842年に アンジェとパリで、友人の彫刻家ダヴィッドの努力により、Victor Pavie書店で刊行された。著者の序2、ヴィクトル・ユーゴーへの献辞、詩52篇、断篇13篇で構成されている。1842年の初版にはシャルル=オーギュスタン・サント=ブーヴの序があるが、再刊出版では省かれる版が多い。作者原稿に基づくゲカン版(1925年)が定本とされている。断篇とされた13篇を除く部分は、1836年に成立していた。
西洋文学で散文詩という様式を確立し、ボードレールの散文詩に大きな影響を与えた。アンドレ・ブルトンは、幻想性に注目し評価した。
日本語訳
- 伊吹武彦 訳、青木書店、1939年、全訳
- 伊吹武彦 訳、改訳『世界名詩集』15巻に収録、平凡社、1969年、序2+ユーゴーへの献辞+正編52+「絞首台」
- 城左門 訳、操書房、1948年、抜粋
- 及川茂 訳、岩波文庫、1991年/水声社 1992年、全訳
脚注
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外部リンク
ウィキソースにGaspard de la nuitの原文があります。
- 『夜のガスパール 抄』:新字新仮名 - 青空文庫(庄野健訳)
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