近鉄デ25形電気機関車

近鉄デ25形電気機関車(きんてつデ25がたでんききかんしゃ)は近畿日本鉄道が所有していた電気機関車である。

デ25の1両のみ存在した。

概要

1944年昭和19年)8月製造の凸型の電気機関車である(もとは関西急行鉄道が発注、完成時は近鉄となった)。日本車輌製造(車体部分。電気部分は東洋電機)で製造された戦時型電気機関車で、豊川鉄道デキ54(後の国鉄ED30形)とは、同形式といえる。

自重40.0t、全長11,050mm、軸配置はB-B、出力512kW(128kW×4)、歯数比4.56、最大運転速度65km/hの性能であり、近鉄の電気機関車としては大型になる。

名古屋線で主に貨物列車に使用されていたが、1959年(昭和34年)に名古屋線が標準軌改軌されると、養老線に転属となり、貨物列車の牽引に使用された。その間、塗色変更、ATS取付け、列車無線取付けなどが行なわれた。

しかし、同線の定期貨物列車は1986年(昭和61年)に廃止され、1991年(平成3年)廃車解体となる。

主要諸元

  • 全長:11,050mm
  • 全幅:2,743mm
  • 全高:3,945mm
  • 運転整備重量:40.0t
  • 電気方式:直流1500V(架空電車線方式)
  • 軸配置:B-B
  • 主電動機:TDK-592-PA形(128kW)×4基
    • 歯車比:1:4.56
    • 1時間定格出力:512kW
    • 1時間定格引張力:6,400kg
    • 1時間定格速度:30km/h
  • 動力伝達方式:歯車1段減速、吊り掛け式
  • 制御方式:抵抗制御、2段組み合わせ制御
  • 制御装置:電磁空気単位スイッチ式
  • ブレーキ方式:EL14A空気ブレーキ、手ブレーキ

参考文献

  • 伊藤陽一「日車40t電気機関車兄弟物語 豊川鉄道(国鉄)デキ54、関西急行(近鉄)デ25、そして……
交友社『鉄道ファン』1998年7月号 No.447 p120~p125


近畿日本鉄道の車両

現有車両

特急
標準軌間各線
南大阪吉野線
観光特急
団体専用列車
標準軌間各線
一般車
転換クロスシート車
L/Cカー
大阪名古屋線
奈良京都線
南大阪・吉野線
けいはんな線
観光列車
伊勢志摩お魚図鑑
事業用車

過去の車両

特急車
大阪・名古屋線
吊り掛け駆動
WNドライブ
京都・橿原線
吊り掛け駆動
WNドライブ
南大阪・吉野線
吊り掛け駆動
団体専用列車
標準軌間各線
一般車
大阪・名古屋線
吊り掛け駆動
大軌
参急
伊勢電
関急電・関急
自社発注車
WNドライブ
奈良電
クロスシート車
ロングシート車
奈良・京都線
吊り掛け駆動
旧大軌・関急
旧奈良電
WNドライブ
奈良電
自社発注車
南大阪・吉野線
吊り掛け駆動
旧大鉄・吉野
自社発注車
WNドライブ
自社発注車
志摩線
吊り掛け駆動
志摩電
三重交通
垂直カルダン駆動
旧三重交通
養老線
吊り掛け駆動
合併各社承継車
自社発注車
WNドライブ
自社発注車

600系III - 610系 - 620系 - 625系

伊賀線
吊り掛け駆動
合併各社承継車
自社発注車
WNドライブ
自社発注車
特殊狭軌線
吊り掛け駆動
垂直カルダン駆動
鮮魚列車
吊り掛け駆動

モワ10形II11 - 1920 - 22クワ50形I - 600系IIモ601モ602・モ603ク501ク502ク503

WNドライブ
荷物車
電動貨車
事業用車
大阪・名古屋線
奈良線
旧奈良電
南大阪・吉野線
機関車
大阪・名古屋線
狭軌各線

デ1形 (1) - デ1形 (3 - 9) - デ11形 - デ25形 - デ31形(31・33) - デ51形 - デ61形 - デ71形 - DB90形

特殊狭軌線

関連項目

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