ASOII

ASOII -LAST GUARDIAN-
ジャンル 縦スクロールシューティング
対応機種 アーケード (AC)
対応機種一覧
開発元 SNK
発売元 SNK
プロデューサー 川崎英吉
デザイナー 河野和人
音楽 おさかようこ
北村芳彦
西田和弘
田中敬一
美術 田辺豊寿
前田義久
山口景泉
とくすえまさみ
シリーズ ASOシリーズ
人数 1 - 2人(同時プレイ)
メディア 業務用基板
(7.19メガバイト
稼働時期 日本 199103251991年3月25日
発売日一覧
  • NG
    日本 199107011991年7月1日
    アメリカ合衆国 1991年
    NGCD
    日本 199409091994年9月9日
    PS3,PSP
    アメリカ合衆国 201012212010年12月21日
    日本 201012222010年12月22日
    Wii
    日本 201112062011年12月6日
    PS4
    アメリカ合衆国 201610272016年10月27日
    日本 201612262016年12月26日
    NS
    INT 201704062017年4月6日
    XB1
    日本 201704272017年4月27日
    iOS,Android
    日本 202111302021年11月30日
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 8方向レバー
3ボタン
システム基板 Multi Video System
CPU MC68000 (@ 12 MHz)
サウンド Z80 (@ 4 MHz)
YM2610 (@ 8 MHz)
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
320×224ピクセル
59.19Hz
パレット4096色
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ASOII -LAST GUARDIAN-』(エー・エス・オーツー ラストガーディアン)は、1991年にSNK(初代)から稼働されたアーケード縦スクロールシューティングゲーム。日本国外では『Alpha Mission II』のタイトルで稼働された。

同社のアーケードゲーム『ASO』(1985年)の続編。自機「SYD」を操作し、地球侵略を目論む恐怖の破壊神「フルヴァレンス・グローマ」を倒す事を目的としている。

同年に家庭用ゲーム機としてのネオジオにて発売され、1994年ネオジオCDに移植された。2010年にはPlayStation 3およびPlayStation Portable用ソフトとしてネオジオステーションにて配信された他、2011年にはWii用ソフトとしてバーチャルコンソールにて配信、さらに2016年にはPlayStation 4用ソフトとして、2017年にはNintendo SwitchおよびXbox One用ソフトとしてそれぞれアケアカNEOGEOにて配信された。また、NEOGEO Xネオジオ ミニなどの復刻版ハードにも収録された。

ゲーム誌『ゲーメスト』の企画「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)にてベストシューティング賞9位を獲得した。

概要

対地/対空を撃ち分ける『ゼビウス』(1983年)タイプの縦スクロールシューティングゲームである。全6エリア(エリア2は2部構成)で、特定の条件を満たした場合のみ、2周目に挑戦出来る。

本作は、ゲーム開始前に2つの操作パターンを選択することになる。1つは前作と同じ操作方法で、もう1つは1つのボタンでレーザーとミサイルを同時に発射出来る初心者向けの操作パターンになる。

前作同様、「キープ」をはじめとする多彩なアイテム・アーマー、誘導弾などがある。

難易度選択も可能(EASY、NORMAL、HARD、MVSの順)。また、プレイヤーの状況によっても展開が変化し、後半のエリアではEASYであってもノーミスで進めば敵の攻撃はそれなりに激しくなる。

後にSNK作品のイメージイラストを多数担当した森気楼のデビュー作でもある。

ゲーム内容

前作からの主な変更点

  • 所持金の概念が導入され、エリアをクリアするごとに各種アーマーを購入することができるようになった。所持金は道中のGポイントを取ることで増やせるほか、エリアクリア時にもボーナスとしてもらえる。
  • 元々MVS向けに作られたため、横画面の縦スクロールシューティングになった。エリア3と6は左右にもスクロールする。
  • 2人同時プレイが可能となり、ミスするとその場から再開される。
  • アーマーの数が増えたが、今作ではプレイヤー1人につき最大5種までしか所持できない。
  • アーマーの色分けによる火力の変化廃止。
  • 常時表示していたエネルギーポイントは、アーマー装着時のみ表示に変更。上限は24ポイントに固定。
  • 前作ではS/L/Mのポイントは3つ揃えないと効果が発動されなかったが、今作では1つで効果が発動される。

アーマー

前作同様にヘッド、左ウイング、右ウイングを同種のパーツを揃えて初めて完成する。当然、揃える途中で別のアーマーパーツを取ってしまうと全てリセットされてしまう。またパーツは出現直後にアーマーの名前が表示されるので、視覚的にどのアーマーのパーツかがわかりやすくなっている。 取ったパーツは、画面上部にアーマーの名前つきで表示される。2人同時プレイ時はアーマーを完成させた方のプレイヤーにアーマーが追加される。 道中でCボタンを押すと画面上方に現在所持しているアーマーの一覧が表示され、レバー左右で使うアーマーを選んでもう一度Cボタンを押すとアーマーが装着される。

アーマーの種類

レーザー(LASER)アーマー
前方に通常より高威力のレーザーを放つ。プレイヤー1でプレイした場合、初めから所持している。ボタン長押しで自機の左右に2つずつ分身が現れ、広範囲にレーザーを放つことが可能。
サイド(SIDE)アーマー
自機の両脇に砲台が装着され、より多彩な方向にショットを放つことができる。エリア1で最初に出てくるアーマーでもある。
シールド(SHIELD)アーマー
バリアーを張って敵の攻撃を防ぐ。被弾するごとにエネルギーを2ポイント消耗。当たり判定は大きくなるが、敵の発射する弾ならエネルギーのある限り完全防御するので、最も使い勝手のいいアーマーと言える。
前作では綴りが「SEALD」だったが、本作では正しい綴りに修正された。
ホーミング(HOME)アーマー
地上の敵に目掛けて、6つのミサイルを放つ。プレイヤー2で始めた場合、最初から所持している。
ファイヤー(FIRE)アーマー
前方に火炎放射。威力が高いが、このアーマーを装備した場合、通常のレーザーやミサイルは一切使用できなくなる。
ショットガン(SHOT)アーマー
前方2列に、赤く纏ったショットガンを放つ。地上にいる敵のみダメージ。
ニュークリア(NUKE)アーマー
アーマー先頭に装備された核弾頭ミサイルを発射する。発射したミサイルは一定距離経過後落下し、大きい円形の爆発を引き起こす。命中時のダメージは大きいが、弾速が遅く連射もできないのでボス戦以外には向かない。
バブル(BUB'L)アーマー
バブル状の泡を放つ。通常では破壊出来ない敵にも効果がある。隠し要素として、スコアの100の位を9にして6面ボスをバブルアーマーで倒す(トドメを刺す)と7面ボスに変化が現れる。
サンダー(THUNDER)アーマー
稲妻を画面全体に放ち、全ての敵と敵弾を破壊する。発動の際、自機は自動的に真ん中あたりに移動する。消費エネルギー・売値ともに最高クラス。
ブラックホール(BLACK)アーマー
前方にブラックホールを発射して、周囲の敵(空中のみ)を吸い込む。地上にもダメージは与えられる。ニュークリアと同じく、一定距離経過して効果が発動する。
フェニックス(PHNX)
ボタン長押しで自機が火の鳥に変化する。そのまま、敵に体当たりして攻撃という変わったアーマー。

ポイントの種類

空中に浮遊している八面体形のカプセルを破壊するか、地上にあるパネルを破壊すると現れる。カプセルで出したポイントはレーザーで打つごとに、S→L→M→Gの順に変化する。

S(SPEED)ポイント(青)
自機のスピードが3段階までアップする。
L(LASER)ポイント(黄色)
自機の対空攻撃が3段階までパワーアップする。
M(MISSILE)ポイント(赤)
自機の対地攻撃が3段階までパワーアップする。
G(GOLD)ポイント
所持金が増える。黄色は1ゴールド、赤色は10ゴールド手に入る。所持金はドクロポイントを取ったり、コンティニューすると全て失われる。
K(KEEP)ポイント
今作では独立して現れる。自機がミスしても初期状態に戻らなくなる。ただし何度同じパネルを取っても、効果は1回分しか発動しない(1度ミスし、Kポイントを取らずに再びミスすると初期状態に戻ってしまう)。
E(ENERGY)ポイント
3種類あり、は1ポイント、は5ポイント、だと全てのエネルギーがチャージされる。アーマーを装着している時のみ現れる。
W(WARP)ポイント(黄色)
一定の区間をワープ移動する。ワープ中は自機のみ攻撃可能。またワープ中はパネルが露出してポイントを回収できる。
1UPポイント(黄色)
残機が1機増える。前作と違い、エクステンドのファンファーレも鳴る。出現確率は低い。
R(REVERSE)ポイント(紫色)
一定の区間をリバースワープする。ワープと異なり、戻される途中にポイント回収はできない。敵やアイテムの出現数が有限のこのゲームでは、得点稼ぎの有効な手段となる。
裏S・L・Mポイント(紫色)
それぞれスピード、レーザー、ミサイルを1ランクパワーダウンさせる。
裏Eポイント(紫色)
エネルギーチャージが4ポイント失われる。アーマーを装着し、なおかつ5種類持っていると現れる。
ドクロポイント(紫色)
全てのキープ、所持金が失われパワーダウンする、最悪の裏ポイント。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 ASOII 日本 199107011991年7月1日
アメリカ合衆国 1991年
ネオジオ SNK SNK 47メガビットロムカセット NGH-007
2 ASOII 日本 199409091994年9月9日
ネオジオCD SNK SNK CD-ROM NGCD-007
3 ASOII アメリカ合衆国 201012212010年12月21日
日本 201012222010年12月22日
PlayStation 3
PlayStation Portable
M2 SNKプレイモア ダウンロード
(ネオジオステーション)
- ネオジオ版の移植
4 ASOII 日本 201112062011年12月6日
Wii SNK D4エンタープライズ ダウンロード
バーチャルコンソール
- ネオジオ版の移植
5 ASOII アメリカ合衆国 201212182012年12月18日
ヨーロッパ 201212182012年12月18日
日本 201212282012年12月28日
NEOGEO X SNKプレイモア SNKプレイモア 内蔵ゲーム - ネオジオ版の移植
6 ASOII アメリカ合衆国 201610272016年10月27日
日本 2016年12月26日[1]
PlayStation 4 ハムスター ハムスター ダウンロード
アケアカNEOGEO
アメリカ合衆国 CUSA-06683
MVS版の移植
7 ASOII INT 2017年4月6日[2]
Nintendo Switch ハムスター ハムスター ダウンロード
(アケアカNEOGEO)
- MVS版の移植
8 ASOII 日本 2017年4月27日[3]
Xbox One ハムスター ハムスター ダウンロード
(アケアカNEOGEO)
- MVS版の移植
9 ASOII 日本 201807242018年7月24日
ネオジオ ミニ SNK SNK 内蔵ゲーム - ネオジオ版の移植
10 ASOII 日本 2021年11月30日[4][5]
iOS
Android
ハムスター SNK ダウンロード
(アケアカNEOGEO)
- MVS版の移植
ネオジオ版
アーケードと基板の仕様は全く一緒なので、クレジットのシステムなどの細かな違い以外はゲーム内容の違いは無い。ROMカートリッジを使用しており、読み込み時間などもない。
ネオジオCD版
基本的にROMカートリッジ版とほとんど同じ内容だが、ソフトの定価がROM版に比べて非常に安い。その代わり読み込み時間が長い。
PlayStation 3、PlayStation Portable版
ネオジオ版の移植。ゲーム自体はネオジオ版と同じだが、自分のプレイ内容を記録したり、サウンドテストなど様々な機能が追加されている。
Wii版
ネオジオ版の移植。バーチャルコンソールは基本的にオリジナル版をほぼ忠実に移植するため、内容にネオジオ版との違いはない。
NEOGEO X版
ネオジオ版の移植。本体にプリインストールされているのが特徴。元は北米にあるTommo社によって開発され、1000台限定で日本向けに輸入された。そのためゲームも海外仕様となっている。
PlayStation 4版
MVS版の移植。海外版もプレイ出来たり、MVS用の筐体にあったブラウン管モニターを見ているような感覚でプレイする機能なども追加された。
Nintendo Switch版
MVS版の移植。
Xbox One版
MVS版の移植。
ネオジオ ミニ版
ネオジオ版の移植。本体はMVS筐体を模したものとなっているが、別売りのゲームパッドを接続してプレイすることも可能。

スタッフ

  • プロデューサー:川崎英吉
  • 企画:KOHYAN(河野和人)
  • サブ企画:SHIBA(しばたかずひろ)
  • プログラマー:DATA TADA、MUGE-SAN、MAGI2、SHO CHAN、NISHIDON
  • デザイナー:TOYOCHAN(田辺豊寿)、前田義久、MIKI、Y.KAWASE、HIGA、山口景泉、とくすえまさみ、MANO.
  • サウンド:おさかようこ、JOJOHA KITAPI(北村芳彦)、KONNY(西田和弘)、TARKUN(田中敬一
  • スペシャル・サンクス:えばらやすはる、H.TANAKA、横山雅人、TOMI-YAN(冨田聖司)、PREDETOR-HIDEKI、STRIKER-IWATA、TOMEKICHI、TARA、DOM、KIKU-BEE、KUBOYON

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
オールゲーム3.5/5stars (AC)[6]
Computer and Video Games88% (NG)[7]
NintendoLife7/10stars (NS)[8]
ネオジオフリーク8/20点 (NG)[9]
受賞
媒体受賞
第5回ゲーメスト大賞ベストシューティング賞 9位[10]
アーケード版
ゲーム誌『ゲーメスト』誌上で行われていた「第5回ゲーメスト大賞」(1991年度)において、読者投票によりベストシューティング賞で9位を獲得した[10]
ネオジオ版
ゲーム誌『ネオジオフリーク』が1997年に行った「ネオジオゲームツインレビュー」では3、5の合計8点となった[9]。レビュアーは「前作よりずっと高難易度でアーマー数が増え収集する戦略性がありアーマー装備時の猛烈な攻撃力はいいが、横画面なため妙に広く感じる」、「通常攻撃が弱すぎて敵を倒しにくく爽快感があまりない」、「面によって特定の武器でないとクリア不可なのはかなり辛い」と、画面構成やゲームシステムに関して否定的な評価を下した[9]

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ “PS4向け“アケアカNEOGEO”『ASO II ~ラストガーディアン~』の配信日が12月26日に決定” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2016年12月19日). 2022年4月16日閲覧。
  2. ^ “『アケアカNEOGEO ASOII ~ラストガーディアン~』4月6日にNintendo Switchで配信!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2017年4月5日). 2022年4月16日閲覧。
  3. ^ “SNKのシューティングゲーム『アケアカNEOGEO ASOII~ラストガーディアン~』が4月27日よりXbox Oneで配信開始” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2017年4月26日). 2022年4月16日閲覧。
  4. ^ 緑里孝行 (2021年11月30日). “「サムライスピリッツ天草降臨」など「アケアカNEOGEO」Android/iOS版3タイトルが本日より配信開始 NEOGEOの名作・傑作タイトルが今後も順次配信予定” (日本語). GAME Watch. インプレス. 2021年11月30日閲覧。
  5. ^ Chihiro (2021年11月30日). “スマホ版「アケアカNEOGEO」が配信開始。ラインナップはサムライスピリッツ天草降臨,メタルスラッグ5,ASO IIの3作品” (日本語). 4Gamer.net. Aetas. 2021年11月30日閲覧。
  6. ^ “Alpha Mission II for Arcade (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2019年5月25日閲覧。
  7. ^ “Alpha Mission II for Neo Geo (1991)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2019年5月25日閲覧。
  8. ^ “Alpha Mission II for Nintendo Switch (2017)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2019年5月25日閲覧。
  9. ^ a b c ネオジオフリーク1997年6月号 124ページ
  10. ^ a b 「ゲーメスト大賞11年史」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、16 - 17頁、ISBN 9784881994290。 

外部リンク

  • バーチャルコンソール版のページ
  • ネオジオステーション版のページ
  • ハムスターアーケードアーカイブス公式サイト ASOII~ラストガーディアン~(PS4版)
    • PlayStation公式サイト アーケードアーカイブス ASOII~ラストガーディアン~
  • ハムスターアーケードアーカイブス公式サイト ASOII~ラストガーディアン~(Nintendo Switch版)
  • ハムスターアーケードアーカイブス公式サイト ASOII~ラストガーディアン~(Xbox One版)
  • SNKアケアカNEOGEO公式サイト ASOII~ラストガーディアン~(iOS/Android版)
  • Alpha Mission II(英語) - MobyGames